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2004年2月の4件の記事

2004/02/26

日経アドバンテージ 2004年02月号

 雑誌がたまっているので、片っ端から読んでいます。書評を書く順番が時系列になっていないのは勘弁してくださいね。

追跡:3社はこうして決断した
生き残りをかけたIT戦略

 海光社、大西、デュプロの3社を取り上げて、この3社が厳しい状況から抜け出す状況をIT戦略の観点から取材しています。ITコーディネータとの二人三脚によりIT戦略を立案します。また、IT戦略の進捗状況をチェックするためのアドバイザリ委員会の設置も行っています。

 海光社は、「市場縮小によって売上高がピーク時の3分の1に落ち込む」、「営業を卸しに委ねていたため最終顧客が見えていない」、「マーケティング力がなく独自の商品開発力が乏しい」という経営課題を抱えていました。海光社の最終顧客は漁業協同組合、個人の漁師など漁法にこだわりを持つ人や、水産高校、大学の水産学部などの新しい漁業のあり方などを研究する人々などです。これらの最終顧客のニーズを的確に吸い上げるためにホームページを設置しました。

 ホームページの設置は、漁業協同組合などのニーズを吸い上げるのには?という気がしましたが、最近は若手の漁師を中心にインターネットを使う漁業関係者も増えているそうです。また、水産高校などや大学の水産学部の学生などはインターネットを活用するのは当たり前の状況だそうです。


 大西は、「景気低迷で顧客からの注文が急速に減っている」、「営業ノウハウが明確化されておらず顧客を開拓できない」、「社員の情報リテラシーが低く、IT活用のセンスが乏しい」などの経営課題を抱えていました。

 ここも、ホームページを利用して旗幕の歴史や種類、素材、製造方法などを紹介しています。そして、検索エンジンで必ずトップに表示されるようなホームページ作りを行いました。中小企業のホームページという色合いを抑えて、旗幕の総合ポータルサイトのような形とし、そこから大西のホームページに誘導するような仕組みとしました。

 デュプロ東和は、「事業の2つ目の柱が黒字化できず育たない」、「社内システムがばらばらで必要な情報がすぐには出てこない」、「成功ノウハウが他部門へ水平展開できていない」などの課題を抱えていました。

 ここは、ホームページによる顧客獲得という話ではなかったです。顧客情報や取引履歴を統合的に管理するシステムを構築して、攻めの営業を行おうということです。顧客管理を徹底的に行うことで、営業のタイミングを逃さず、機会喪失を最小化しようということです。

 今回の3件の事例は、「仕組みを作りました、でも成果はこれから」という段階で、その後、本当に事業は回復軌道に乗ったのかとか具体的な成果までは記事になっていません。そこが少し物足りないかな。今は、どの中小企業でも「ITを駆使して、商品やサービスの差別化を、顧客満足度の向上を」などと叫ばれていますが、本当にうまくいったの?という感じがします。(私がソフトウェア業界に身をおきながらこんなことを言うのは変でしょうか。)
 IT導入は情報戦略の中の一つの戦術に過ぎないと思うんですよね。ここでいう情報とは、必ずしもコンピュータをベースにしたものではありません。企業に集まってくる情報を広く一般的に意味します。その情報を効率よく処理するために、ITがあると便利ですというくらいのスタンスで行かないと。何がんでもITを導入すればいいというものではないでしょう。
 記事の最後にアドバイザー達の座談会の模様が載っていましたが、やはり同じような考えをお持ちのようでした。企業を見るときに、その企業の弱みは「それこそたくさん」見つかりますが、強みというのはなかなか見つかりません。さらに、その強みの中で、他者の真似できない圧倒的なもの「コアコンピタンス」にいたっては、見つけるのは至難の業です。(でも、雑誌や書籍には、コアコンピタンスの強化が大事だなどと簡単に書いてあります。)そう簡単に見つかれば、誰も苦労はしませんよね。

 でも、やはりどうにか見つけねばならないのでしょう。いろいろな切り口で、自社の事業を分析してみなければなりません。

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2004/02/21

週刊東洋経済2004年02月14日号

特集
ロングセラー商品の秘訣
こうすれば、長く愛される

 身の回りにあるロングセラー商品の秘密に迫る特集です。こういった特集は読みやすいですね。

 ロングセラー商品には共通した何かがあるということです。それは、「コアベネフィット」です。
「コアベネフィット」とはその商品が消費者に与える中核的な便益・価値のことです。

 ロングセラーになるためには、何よりもこのコアベネフィットを明確にすることが必要です。そしてかつ、それが消費者に指示されなければなりません。さらに、他社の商品とのあいだで繰り広げられる厳しい競争に勝つには、他社の製品とここが違うということを明確に打ち出さなければなりません。この差別化ができなければ、やがては類似品、追随品に取って代わられる運命です。

 さて、その一方で、消費者の嗜好や市場環境は変化していきますので、その変化に対して柔軟に対応しなければなりません。

 今回取り上げているのは、「カップヌードル」、「ポカリスエット」、「スーパーカブ」、「ザ・ビートルズ」、「バーバリー」、「G-SHOCK」、「南天のど飴」、「レゴブロック」などです。

 カップヌードルは、発売以来32年以上を経過しています。その販売累積が200億食を突破しました。カップヌードルの場合、その最大の悩みは、「変化が許されない」ということにあります。味が変わってしまうと、今まで選択し続けてくれたロングユーザーが多いとのこと。しかしまた、それでは新しいユーザーの開拓に手間がかかることになります。そのために、時代に先駆けるということをイメージにした宣伝を行っているそうです。確かにTVのCMを見ると、斬新さが見られますね。食事しているシーンはあまりなくて、CGを使った目を引くものばかりです。

 ポカリスエットは、人間に必要な水分の補給のための飲料として長いあいだ支持されてきました。ポカリスエットのロングセラーの秘密は、地道な販促活動と製薬会社であることの自負に他ありません。小中学校などに赴いては運動中の水分補給の重要性に関する講演を行ったり(それも極力商品の宣伝は抑えて)、飛行機を飛ばして血栓予防効果のあることを実験したりしています。こういった活動はCMなどに比べてすぐに効果が現れるわけではないのでしょうが、この地道さがこそがこの商品の強みだったりするのでしょう。

 スーパーカブといえば、新聞配達などでおなじみです。これも最初のモデルが発表されてから46年を超えているそうです。私なんかが生まれる前から走っていたのですね。現在のスーパーカブはエンジンがOHVからOHCに変わったくらいで基本的なデザインはそのままです。このバイクがなぜ支持されているのかというと、やはり「顧客の視点に立った設計コンセプト」であることでしょう。未舗装路の走破性のために17インチのタイヤを新たに作成したり、燃費や騒音を克服するために4ストロークのエンジンを開発したりしています。

 ザ・ビートルズときて、今までの商品とは少し毛色が違うかなという感じも受けましたが、これも今売れているのですね。ザ・ビートルズというものをひとつのブランドとしてとらえ、それを効果的に露出(宣伝広告などで)して消費者に訴求しているのでした。私もついつい買ってしまおうかなと思っています。

 バーバリーのブランド品は、私もいくつか持っています。自分から選択したわけではなくて、何かのときのプレゼントとかで贈られることが多いです。バーバリーの戦略は、「安売りせず、店舗数も絞り、ステータス維持に努める」ということらしいです。ブランドのイメージを守るということですね。一度傷ついたブランドは立ち直れないという考えが、その根底にあります。

 G-SHOCKは、私は残念ながら持っていません。ちょっと大きいかなと思っていまして・・・。このG-SHOCKはフリーペーパーを利用して、「かっこいい人が」G-SHOCKを身につけていることを若者達に訴えました。このフリーペーパーによる戦略が奏功し、G-SHOCKは若者達のあいだに口コミで広がっていきました。しかし、これはブームであって一時的なものです。次に打ったのは、20代後半をターゲットにしたタフな男が身につけるものというイメージ訴求です。消防士を使ったCMなどにそれが現れています。ソーラー+電波を搭載した製品も好調だそうです。そもそも、カシオの戦略は高級ブランド志向ではなく「実用性」にあります。G-SHOCKはまさにそれだという感じがしますね。

 南天のど飴は私の子供のころからあまり親しみがなく、今回の商品群の中でも「最も知らない」商品です。南天のど飴は最初食品として扱われていたのだそうですが、途中の法改正により「南天実エキスを食品として使ってはいけない」ことになったそうです。また、南天実エキスは医薬品としての使用も認められず、まさに八方ふさがりの状態になりました。結局、発売以来クレームがないことを盾にした3年越しの陳情でやっと特別承認をもらって再発売にこぎつけたということらしいです。なかなか順風満帆にはいかないものですね。

 レゴブロックは、子供のころから親しみました。当時、ダイヤブロックとレゴブロックを持っていて、お互い組み合わせることができないことに不便さを感じていました。私は「ダイヤ派」だったのですが。でも、レゴブロックが商品のブロックを組み合わせて大きな町並みやつり橋を作っているのを見せられて、胸がときめいていました。
 レゴブロックは近頃の子供達のように遊ぶおもちゃがたくさんある世代の子供にはあまり興味を与えなかったのでしょうか。そこで、戦略を全面的に変えて、テレビのアニメ番組の放映時間などに積極的にCMを流すようにしました。また、子供が見る雑誌などにも広告を記載しました。効果はてきめんです。これによって、売上高は激増しました。
 レゴブロックは、一方で、知育玩具としての立場を放棄したわけではありません。これを具現化するために、レゴミュージアムなどのテーマパークを積極的に展開しています。

 これら、ロングセラー商品に共通しているのは、「発売当初から変わらない」という点です。もちろん、その後の技術革新によって、製法などは変わっていますが、商品そのものはほとんど変わっていません。それは、発売当初からその商品の「完成度が高かった」からに他ありません。それは最初に商品を作るときに「消費者のことを考えた」ことによるものでしょう。

 ロングセラーになるためには、発売時にまずある程度売れなければなりません。最初に売れなければ、そこで生産中止となってしまうのですから。「あのときのあの商品、今だったら売れるのにな。」ではだめなのです。そして、その販売数が持続されなければなりません。そのためには、コストダウンなども必要でしょう。市場の変化に合わせた改良も必要になるかもしれません。でも、それはあくまで「その商品のコンセプトを維持しながら」の改良でなくてはならないのです。そうでなければ、時代に流されて、他の類似商品の後塵を拝すことになってしまいます。

 ビジネスの世界でも、このロングセラー商品から学ぶことは多いですね。

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2004/02/19

中小企業診断士 実務補習、疲れ果てました。

 中小企業診断士の最後の関門、実務補習が昨日終わりました。

 blogの更新ができていないのを見て、ご想像がついたでしょうが、スーパーハードな毎日でした。睡眠時間が、平均4時間の日々が続きました。
 でもこれは、指導員の方にもよるんだろうと思います。私達の班の前半の指導員の方は、某有名資格スクールなどで名の知れた「厳しい」方だそうです。毎日毎日考えさせられては、夕方になるとちゃぶ台をひっくり返されるという日々でした。
 毎日へこんでいました。私は班長だったので、(それも自ら立候補して)メンバーを代表してあれこれ言われることが多かったです。(T_T)

 それでも、やっと終了することができました。

 診断士の勉強をずっとやってきたけれど、この15日間がいちばんきつかった!!

 というわけで、雑誌もたくさんたまりました。明日から書評を再開しましょう。

 まずは、blog復活記念ということで。

 といっていたら、先ほど、一緒に実務補習を受けていた仲間の一人が「会社に退職を願い出た」とメールをよこしてきました。彼にはがんばってほしいものです。

 うーん、考えさせられます。

 それから、診断士を合格するような人でも、WordやExcelをあまり使えない人が多いんですねぇ。ちょっと、優越感を覚えていました。(^^)

>> netplus さん

 コメントありがとうございます。netplusさんのおっしゃるとおり、きつかったけどとても楽しかった15日間でした。(^^)
(ま、この記事を読んで、診断士になるのをためらうような人もいないでしょうけどね。)

 今は元の仕事に戻っていますが、あのときの充実感が忘れられないでいます。やはり「転ちゃん」を考えるべきなのか・・・
 私は前半の指導員の方からお話をいただいている研究会に入ってみようかなとも思っています。3月に集まりがあるとのことなので行ってみようかな。

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2004/02/02

Mydoom@MM

 米SCO GroupのWebサイトは2月1日、コンピュータウイルスのMyDoomによって引き起こされた大型のサービス妨害(DoS)攻撃によってダウンした。この攻撃は2月12日まで続くとみられる。(Yahoo!ニュース、ITmediaニュースより)

 またウィルスかという感じです。(正確にはワームですが・・・)今回はたまたま私の元にもワームが添付されたメールが届いたのでちょっと興味深げです。もちろん、私のPCはアンチウィルスソフトによって防御されていますので大丈夫でしたが。送り主が怪しかったのですぐわかりますよ。こんなメールを見て添付ファイルを実行してしまうなんて・・・

 狙われたのは、SCOです。ここは、Linuxで使われている技術に対して権利侵害を訴えている企業ですので、その線で狙われたのでしょう。2月1日から攻撃が始まって、SCOのサイトはダウンしてしまったようです。

 このワームによる攻撃がわかっていても防げないのがDDoS攻撃の怖いところです。世界中に散らばってしまったワームがいっせいに攻撃するので対処のしようがないのです。

 この手のワームはある程度の知識のある人ならば簡単に作れてしまうのも、ワームの発生に拍車をかけています。

 今後も、同様のワームが発生するでしょうね。著名なサイトは攻撃の対象になるはずです。

 とりあえず、個人ユーザーはアンチウィルスソフトを導入して頻繁に定義ファイルを更新するくらいしか対処の方法はありませんね。それから、添付ファイルは開かないというのは鉄則ですね。

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